HPで成果をあげるための戦略~1~
L-planningの筒井です。
前回は、10年後の将来を見据えた「共創型人材」についてお話しました。
今回は、私たちが戦略を立てる上でもっとも大切にしている「選ばれる理由」についてお話したいと思います。
従来のやり方が通用しなくなったのはなぜ?
インターネットが普及する以前、広告はタウンページや地域の情報誌、チラシやテレビCMなどのメディアがメイン媒体でした。
駅周辺など立地条件が良い場所にお店を出せば、ビジネスが成功していた時代です。
ところが、インターネットが普及したころから、従来通りの「立地条件」や「広告」では成果が出づらくなり、HP制作のご相談をいただくことが多くなりました。
ではなぜ、
「今までは上手く行っていたのに、だめになってきた」
のでしょうか。
それは、インターネットとスマートフォンの普及によって、「商圏の垣根がなくなった」ことが大きな理由として挙げられます。
例えば電化製品を買うとき、街の電気屋さんに足を運び、店頭に並んでいる商品を選んで購入するのがこれまでの流れでした。
今は楽天や価格ドットコムで品番を入力すれば、同じ商品がズラリと並び、価格や送料、納品までの日数を、消費者が簡単に比較できる時代になりました。
より安く、よりよいものを手に入れたい消費者にとって、インターネットでの比較・購入は非常にメリットが大きいのです。
以前は駅周辺や人の集まる地域、店舗を置いている地域周辺のみが商圏でしたが、今は誰もが手軽に情報を得られるため、日本全国の同業者がライバルになりました。
一気にライバルが増え、商圏が日本全国に広がったため、「大通りに看板を出す」「チラシの枚数を増やす・配布地域を広げる」といった従来の方法では、効果が出にくくなってしまったのです。
また、消費者の価値観にも変化が起こりました。
ひと昔前までは、大衆受け商品をテレビや新聞、雑誌で宣伝し、不特定多数のターゲットに向けた商品がよく売れていました。
しかし近年では「自分の価値にあったものを求めていく」という消費傾向があり、「万人に受ける商品」ではなく、「自分だけが持っている」という特別感、貴重性が重視されはじめています。
マス・メディアがオススメしている商品を購入する時代から、消費者が自ら情報を求め、サービスや商品を探し、検討・購入する時代へと転換しているのです。
従来のやり方では、このように「選ばれる・比較される」という状況になかなか追いつけないのです。
なぜHPを作っても成果が出ないのか
当社のお客様の中には、いち早くインターネットの競争時代に危機感を抱き、すでにHPを制作されていたる方もたくさんいらっしゃいます。
しかし、
- HPを作ってみたが、思ったように成果が出ない
- インターネットに広告を出しても、クリックされるだけで売り上げに繋がらない
というお悩みから、リニューアルのご相談をいただくケースも多いのです。
年々、インターネットで勝負をしている企業は規模・数ともに増し、全国のライバルがHPに力を注ぎ、様々な手法で商品やサービスをアピールしています。
「とりあえず作った」「とりあえず広告を出してみた」という戦略のないHPでは、到底成果には繋がりません。
では、どうすればインターネットが生み出した超競争時代を生き抜いていけるHPになるのでしょうか。
それは、日本中のライバルと比較されたときに「選ばれる理由」があるかどうかにかかっています。
他社や同業者に比べ、明確な「選ばれる理由」がなければ、インターネット上の比較で振り落とされてしまうのです。
みなさんも、自社のサービスや商品のことはよく理解されているはずです。自社と他社の違いを見つけることは、そんなに難しいことではない、と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、大事になのは、この「選ばれる理由」は、企業視点の「選ばれる理由」ではないということ。
「うちのサービスの特徴は・・・」
「うちの商品のいいところは・・・」
と、企業側が自覚している商品やサービスの価値が、消費者の求める価値と一致しているとは限らないからです。
「競合」に視線を向けて差別化をはかりつつ、消費者が求める価値を追求していく。
そんな「選ばれる理由」をどうやって明らかにしていくか。
そんなとき、私たちが使用しているのが「AB3C分析」と呼ばれる手法です。
次回は、この「AB3C分析」について詳しくお話していこうと思います。