L-planningが目指す「共創型人材」
謹んで初春のお慶びを申し上げます。
旧年中は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
L-planningの筒井です。
前回までは、3回に分けて「弊社の働き方改革」の実例をご紹介しました。
さて、今回は少し未来に視点を移し、危機感を含めた将来の話をしようと思っています。
昔は10年かかっていた変化が、今は1年で起こる
IT事業は特に、変化が早い業種だと言われていますが、以前は10年ほどかけて変化していたような物事も、今や目まぐるしく1年足らずで変わっていきます。
もちろん、これは私たちの業界だけではありません。
クライアントのみなさんを取り巻く状況も、以前に比べ変化のスピードが速くなっていることを実感しています。
現在当社は、「受託業」というスタイルで仕事を進めています。
お客様からホームページの制作をご依頼いただき、仕様決定した内容で社内のスタッフに仕事を割り振るのが「受託型」。
弊社だけではなく、日本では多くの企業がこのスタイルを取っており、私自身も、この受託と言うやり方に創業時から特に疑問を持っていませんでした。
しかし、従来通りの「受託型」では、問題が起こるたびに一度会社に持ち帰り、会議を開いたり上司と相談し、社内で決定した仕事をスタッフに指示していく・・・
これでは、どんどん変化に取り残されてしまいます。
指示・命令型から共創型への転換
そこで、これからの私たちが理想とする働き方のひとつに、「共創型」という概念があります。これは、クライアントとともに、スタッフ自らが状況に応じて最善の答えを見つけていくという考えであり、プロジェクト毎に必要な能力があるスタッフをアサインするという考え方です。
会社が定めた仕事をスタッフへ割り振るのではなく、スタッフひとりひとりが主体性を発揮し、その場そのときでクライアントの課題に向き合っていきます。
海外(特にヨーロッパや中国)の働き方を見ていると、日本ではメジャーである「受託型事業」は少し古いように感じてしまいます。
と言うのも、海外は日本以上にスタッフの「個」が認められている傾向が強く、スタッフがある程度の決定権を持っており、責任を背負って仕事をしています。
日本においてスタンダードなのは、社員は「会社」の中にいる「個」であるという概念。
海外では、「会社」は「個」の集合体であるという概念です。
後者の概念では、「会社の名前」や「会社の肩書き」で仕事をしません。
会社組織に属しているものの、「私は◯◯という名前で、〜〜〜ができるスキルを持っています」と、専門性と能力に基づき完全に自立した個人として仕事をしている傾向にあります。
私が海外に居たときも、会社に属しつつも、「個」として自立して仕事をされる方が多かった印象です。
従来のやり方が悪いと言うわけではありません。しかしこの変化の早い時代には後者にしか得られないメリットがあります。
個々が主体性を持って仕事を進めていくと、あらゆる変化にスピーディーに対応できるのです。
目まぐるしく状況が変わる社会情勢の中で、このスピード感は必要不可欠ではないでしょうか。
共創型人材育成のために
「L-Planningって、筒井さんの会社だよね」
お客様から、よくこんな言葉をいただきます。
事実なのですが、「『筒井』という『個』があまりに強い」という意味でもあります。
創業者として嬉しいお言葉であり、複雑な気分です。
「私」と言うマンパワーに基づいた会社には、次がありません。
「筒井が判断したものに従う」のではなく、それぞれが正しく最善の判断をできるように、共通した価値観や認識を浸透させていくことも重要です。
そして、「共創型」を目指す以上は、スタッフ全員がそれぞれの分野の専門家であり、より際立つ個を備えた存在であってほしいと考えています。
「共創型」では個々の能力が重要。L-planningのスタッフは、もし会社に何かあったときでも自立できる人材であってほしいと思っています。
クライアントや他社から、「あの人と仕事がしたい!」と指名されるほどの人材になってくれたら最高です。
もちろん、スタッフに「ああしてほしい」「こうしてほしい」と口にするだけでは意味がありません。人材育成に必要なものには、惜しみなく投資していくつもりです。
会社は、スタッフに指示を出す場所ではなく、スタッフの成長を促し、学びを提供できる場でありたいと考えています。