高度救命救急センター様では救急医が不足しており、ひとりも採用できない年が続いていたそうです。救急医は勤怠時間がしっかり管理されている環境ではあるものの、何かがあって人手が必要になった場合には決められた時間に帰れる仕事ではありません。しかし、スタッフが充分に確保できればひとりひとりの負担が減り、救える命も増えていきます。
そこで、「積極的に人材採用していることを伝えられるホームページにしたい」とのご相談をいただきました。当時、救命センターを患者さんや外部に紹介するホームページはお持ちだったものの、積極的に採用を行なっているとわかるような情報がほとんどありませんでした。一部に採用情報は載せていたものの、効果はほとんどなかったそうです。
大分大学医学部付属病院 高度救命救急センター
大分県由布市丨ホームページ制作実績
採用サイト
client outline
医療の最前線でいのちと覚悟に向き合う
高度救命救急センター採用サイト
2012年に運用が開始された大分大学医学部高度救命救急センターは、救命救急センター専任医師と各診療科医師および看護師をはじめとした様々な医療従事者がチームを組み、質の高い救急医療を提供すべく診療を行っています。全国的にも珍しい独立した救命センター棟を持ち、救急患者の診療を一棟で行うことができる設備が整えられています。
01. 相談内容 consultation
- 大分で働く救急医を増やしたい!
- 現場の雰囲気が伝わるホームページを作りたい!
02. 課題 agendas
- ホームページに求職者が「共感」できる情報がない
- ライバル(他大学・病院)の数が多い
- 比較・検討の材料がない
まず、私たちは全国の救命救急センターのホームページを調査してみました。すると、文字だらけでわかりづらく、どこか堅苦しい雰囲気のものばかりが出てきます。病院や大学の中にある部門紹介という形で公開されているホームページが多く、救命センターやそこで働く先生方の情報も少なかったため、救命センターの魅力が伝わらないものでした。
どの救命センターのホームページも同じような見た目ばかり。比較検討の材料がどこにもなければ、「それならとりあえず都会の病院で学んでみよう」と医師を志す学生さんが考えるのは自然の流れです。もちろんそれは、中途採用であっても同じこと。「この病院はどんな雰囲気なのか」「どんな先生方が働いているのか」「この病院ではどんなことができるのか」等、求職者が本当に求めている情報が掲載されていない場合、人材は都会や大きな病院にどんどん流れていってしまいます。
とはいえ、「コードブルー」「救命病棟24時」をはじめとしたメディアの影響も強く、救急医に憧れている人は少なくありません。その「憧れ」をどうやって大分大学医学部の高度救命救急センターへと惹きつけ、採用に繋げていくか。都会の病院に負けないように情報を充実させ、しっかりと伝えていくことが必要でした。
03. 解決策 solution
- 他大学や病院との違いを見せ、魅力を際立たせる
- 救急医という仕事を映画のように演出する
- ポイントは「憧れ」
「業界全体が同じようなホームページ」という状況は、実は非常に大きなチャンスです。似たような情報が並んでいるところに、見た人の印象にぱっと残るようなホームページを打ち出せば、必ず効果は出るはずです。
まずは、大分大学医学部の高度救命救急センター様には、他にはない特徴がありました。
それは「救命センターが独立している」ということ。
2012年に運用が開始されたばかりの救急救命センターは、初療室、集中治療室、屋上ヘリポートが備えられており、救急患者の診療を一棟で行うことができます。この独立した救命センター棟は珍しく、全国に誇れる設備をお持ちでした。
そして「数字で見る高度救命救急センター」として、大分大学医学部の高度救命救急センター様の症例や要請件数をデータでまとめ、グラフでわかりやすく表示。実は大分県は症例が多く、首都圏と比べて少数精鋭で対応しているため、ひとりひとりが身につける技術の幅が非常に広くなっているそうです。職業柄、向上心を強く持ち、スキルアップを目指す人が多い医療業界では、このように具体的な情報を見せることが重要と考え、特に「ジェネラリスト(広範囲の技術や知能を持っている人)」を目指す医師&医師の卵を狙っていきました。
次に私たちが大切にしたのは、「カッコよさ」をどのように見せていくかです。
ドクターヘリに乗って患者の元へ駆けつける救急医は、時には辛く、苦しい思いをすることもあるのでしょう。けれど、その辛さを覚悟した上で、命を救おうと現場に向かっている背中は、やっぱりカッコイイのです。そしてこの「カッコよさ」に憧れて、救急医を志している医師の卵がいるはずです。
現場に向かう直前の緊迫した空気感や臨場感をどうやったら伝えられるか・・・
私たちは、「動画」を組み込むことにしました。
それも、医師と患者さんが接しているだけのありふれた映像ではなく、「救急医療現場」で働く人々の顔がぐっと胸に迫る、映画のワンシーンのような映像です。
ヘリコプターの撮影にはドローンを使用し、ヘリが飛び立つ瞬間で「現場に向かう医師の姿」をリアル&臨場感を表現。実際の会議にカメラが入り、先生たちの真摯な眼差しを捉えました。当社としても、動画を積極的に取り入れた採用向けホームページは初の試みでした。
04. ホームページ制作(リニューアル)後の結果 result
- ホームページ公開後、初の新卒採用が3名に増加!
- アクセス数は4〜5倍に!
- 県外からも注目されるホームページに!
ホームページ公開後、はじめて迎えた新卒採用のチャンスでは無事に3名の先生を迎えることができました。また、ホームページのアクセスは年々増加しており、リニューアル前から比べると4〜5倍にも上ります。最近では他県からもアクセスが増え、他大学・病院の医師からホームページを褒められることもあるそうです。
大分大学関係者や大分在住・出身の医師や学生に限らず、高度救命救急センター様のホームページは他大学・他県からも非常に注目されています。
今後は他県からの採用も期待できそうだとお喜びの声をいただきました。
05. タッチポイントデザイン output
WEBデザイン
06. 制作チーム creative team
クライアント | 大分大学医学部付属病院 高度救命救急センター |
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クリエイティブディレクター |
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デザイナー |
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サイト構築・システムエンジニアリング |
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コピー・文章 |
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写真撮影 | 一色俊武(Photostudio PASSION ) |
CREATIVE DATA
公開年月 | 2018年11月 |
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ページ数 | |
地域 | 大分県由布市 |
業種 | 病院 |
提供サービス | コンセプトメイキング、Webデザイン、スマートフォンサイト制作、取材および原稿(コンテンツ)制作 |
こちらの事例を参考にしたホームページ制作をご検討の方はお問い合わせください。